大阪唯一の路面電車「阪堺線」が今なお人々を魅了する決定的理由
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全国の鉄道ファンや文化研究者を惹きつけてやまない至宝が、1928年(昭和3年)に製造された阪堺線 モ161形 現役車両の存在です。定期的に営業運行を行う商業用電車としては日本最古の歴史を誇り、半鋼製車体、ニス塗りの木製窓枠、重厚なツリカケ駆動の唸り声など、当時の職人技が今なお息づいています。
冷房装置を搭載していないため夏季の運行は原則見送られますが、空気が澄み渡る秋口から正月にかけての繁忙期には、熱狂的なファンを乗せて勇姿を見せます。車内に足を踏み入れれば、ほのかに香る油と木材の匂いが鼻孔をくすぐり、吊革を握るだけで昭和初期へとタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。
このレトロ車両に揺られながら巡るべき阪堺線 観光スポットの筆頭が、全国約2,300社ある住吉神社の総本社である阪堺線 住吉大社です。住吉鳥居前停留場を降りると、視界の真正面に荘厳な太鼓橋(反橋)が姿を現します。初詣の時期には数十万人の参拝客でごった返しますが、普段の平日は清冽な空気に満ちた神域を静かに散策できます。
さらに南へと歩みを進めれば、千利休の生誕地であり刃物や線香の伝統産業が息づく堺の旧市街地(宿院・花田口周辺)、そして終点の阪堺線 浜寺駅前停留場に隣接する広大な名勝・浜寺公園へと至ります。明治の建築遺産である旧南海浜寺公園駅舎を眺めつつ、松林の潮風を感じる散策ルートは、関西屈指の週末デトックスコースとして定評があります。