東海村臨界事故写真が暴く被ばく治療の過酷実態と真実の記録
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事故の過酷さを語る上で避けて通れないのが、大量被ばくを受けた作業員・大内久氏の闘病記録である。彼は臨界発生の瞬間、わずか数十センチの距離で青い光を浴びた。推定16から20シーベルト以上という、人間の致死量を絶望的に上回る高線量の放射線被曝であった。
東京大学医学部附属病院へ緊急搬送された直後、彼は意識もはっきりしており、会話すら可能だった。しかし、体の中では目に見えない破壊が完了していた。放射線は彼のすべての染色体を細かく破砕し、新たな細胞を生成する能力を根こそぎ奪い去っていたのである。
皮膚は徐々に剥がれ落ち、皮膚を再生する芽すらない。全身からの体液漏出と出血が続き、輸血と輸液が絶え間なく注ぎ込まれた。当時の現代放射線医学の最高峰が集結し、妹からの造血幹細胞移植など前例のない治療が連日試みられた。しかし、移植された細胞すらも被ばくの残存影響や体内の環境悪化によって根付かない。治療とは名ばかりの、あまりにも壮絶な生命維持の連続。写真資料や診療記録に刻まれたそのプロセスは、先端医療が直面した圧倒的な敗北感と生命の尊厳を激しく問いかけてくる。