認知症になりやすい人の口癖とは?「あれ」や「めんどくさい」の真相

認知症になりやすい人の口癖とは?「あれ」や「めんどくさい」の真相とはどのようなものなのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

本格的な認知症の前段階として位置づけられるのが軽度認知障害(MCI)です。日常生活の基本的な動作は自立しているものの、同年齢の標準値に比べて記憶や判断力に客観的な低下が認められる状態を指します。MCIの段階で現れる会話の歪みには、極めて特徴的な規則性があります。

第一のサインは、数分から数十分前に行ったやり取りを完全に忘れ、同じ質問を寸分違わぬ口調で繰り返す現象です。「今日のお昼は何を食べるの?」「何時に出かけるの?」と短時間で何度も尋ねる背景には、新しい情報を脳に定着させる即時記憶・近時記憶の脱落があります。メモを渡してもそのメモの存在自体を忘れてしまう点が、単なるうっかり忘れとは根本的に異なります。

第二のサインは、具体的で複雑な話題を避け、抽象的で曖昧な受け答えに終始する傾向です。複雑な文構造を理解し論理的に組み立てる高次脳機能が落ちてくると、ニュースや社会情勢に対する意見を求められても「まあ、世の中色々あるからね」「普通が一番だよ」といった無難な定型句で会話を流すようになります。これは脳の認知的負荷を回避するための無自覚な適応行動です。

さらに、以前に比べて「怒りっぽくなった」「疑り深くなった」という会話の変化も見逃せません。「誰かが財布を隠した」「私の悪口を言っている」といった被害妄想的な発言は、状況を正しく把握できない不安と混乱が、近親者への攻撃性へと転嫁された結果です。前頭葉の抑制機能が減退することで、感情のブレーキが効きにくくなる経緯が医学的にも確認されています。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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