乾燥麹と生麹の違いとは?風味・酵素力と失敗しない使い分けの真相

乾燥麹と生麹の違いとは?風味・酵素力と失敗しない使い分けの真相の疑問点について、専門知識を詳しくお届けします。

ネット上の料理ブログやSNSを見渡すと、麹の扱いに関して実態とは異なる言説が定着している場面が見受けられます。現場の事実に基づき、代表的な2つの誤解を正します。

誤解1:「乾燥麹は使う前に必ずぬるま湯で戻さなければならない」

レシピ本などで頻繁に目にする乾燥麹の戻し方ですが、実は「すべての料理で事前に戻す必要がある」わけではありません。確かに昔ながらの板状に固まった麹を使う場合、粒をほぐすために60℃前後のぬるま湯に浸して30分〜1時間ほど置く工程が推奨されてきました。

しかし、近年の家庭用乾燥麹はパラパラにほぐれた「バラ麹」が主流です。甘酒のように水分が潤沢にある環境や、調味料と合わせて常温で1週間以上発酵熟成させる塩麹・醤油麹であれば、乾燥状態のまま直接投入しても調味料の中で自然に水分を吸って復元します。戻し作業を無理に行うと、ぬるま湯の温度が高すぎて(65℃以上)大切な酵素を死滅させてしまうリスクのほうが高くなります。

誤解2:「みやここうじ」を他の生麹レシピに同量で充ててしまうミス

全国のスーパーの売り場で最も普及している乾燥板麹といえば、株式会社伊勢惣が手掛ける「みやここうじ」です。入手性が極めて高く頼れる存在ですが、プロの料理家が生麹をベースに考案したレシピに対してみやここうじ代用を行う場合、単純な等量置換は避けるべきです。

目安として、生麹100gと指定されているレシピを乾燥麹に置き換える黄金換算式は以下の通りです。

【換算式】:乾燥麹80g + ぬるま湯(または仕込み水)20ml = 生麹100g相当

あらかじめ板麹をボウルの中で指先を使って粉状・粒状にしっかりほぐし、必要分の水分を補う意識を持つだけで、生麹向けに設計された伝統レシピでも寸分違わぬクオリティを再現できます。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest