鼻の中のできものが痛い原因は?治らない病気のサインと正しい対処法

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鼻腔内やその周辺にできる腫れ物は、発生した場所(皮膚に近い鼻前庭か、奥の粘膜か)や痛みの性質によって疑われる疾患が大きく異なります。代表的な5つの原因について、病態とメカニズムを整理します。

まず最も頻度が高いのが毛嚢炎(毛包炎)です。鼻の穴の入り口付近(鼻前庭)に生えている鼻毛の根本にある毛包に、黄色ブドウ球菌などの皮膚常在菌が侵入して急性の化膿性炎症を起こします。初期は小さな赤い発赤ですが、進行すると鼻の中のできものに白い膿が溜まり、鼻先を軽く押さえるだけでもズキズキとした鋭い痛みが生じます。

毛嚢炎が広範囲に及んだり、鼻の入り口の皮膚全体がただれたりした状態を鼻前庭炎と呼びます。アレルギー性鼻炎や風邪で頻繁に鼻をかむ摩擦刺激、あるいは指で鼻をほじる機械的刺激によって皮膚のバリア機能が破壊され、びらん(ただれ)や亀裂が生じます。この状態になると鼻の粘膜の腫れと痛みの治療には、局所的な抗菌薬軟膏の塗布と徹底した物理刺激の遮断が必要になります。

特に警戒すべき病態が、毛嚢炎が悪化して皮下組織の深くまで感染が広がった「せつ(癤)」、さらにそれが多発・融合した「よう(癰)」、いわゆるめんちょう(面疔)です。鼻先から小鼻全体が赤く硬く腫れ上がり、拍動性の激痛や熱感を伴います。鼻の周囲は静脈血が脳内の海綿静脈洞へと流れる解剖学的特徴を持つため、細菌が血管内に侵入すると後述する重篤な中枢神経感染症を誘発する恐れがあります。

一方で、痛みがほとんどないにもかかわらず治らない塊が存在する場合、細菌感染ではなく組織の増殖性変化が疑われます。代表的なものが鼻茸(鼻ポリープ)です。好酸球性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に伴って鼻粘膜がキノコ状・ブドウの房状に浮腫性に肥大した良性病変で、鼻づまり、嗅覚障害、鼻汁過多が主症状となります。

さらに見逃してはならないのが、中高年以降に注意を要する鼻腔内のしこりや悪性腫瘍(上顎洞癌、鼻腔癌、悪性リンパ腫など)です。初期段階では痛みが乏しく、片側だけの鼻づまりや、鼻の中からの出血とかさぶたの繰り返しが初発症状となるケースが目立ちます。市販薬を使って2週間以上経過しても縮小しない硬いしこりは、直ちに精密検査を行う必要があります。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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