対称性緊張性頚反射(Stnr)残存の真相|大人の姿勢崩れと改善策
対称性緊張性頚反射(Stnr)残存の真相|大人の姿勢崩れと改善策の要点や背景をコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
STNRに関して、学校現場や一般社会では大きな誤解が根強く残っています。その最たるものが「姿勢の悪さは気合いや意識の低さの問題である」という精神論です。
反射とは、大脳の意識的なコントロールよりも下位の「脳幹」で生じるオートマチックな電気信号です。心臓の拍動や瞳孔の収縮を気合いで止められないのと同様に、活性化した原始反射を本人の「意識」だけで長時間抑え込むことは脳機能的に不可能です。
「背筋を伸ばしなさい!」と繰り返し叱責されると、当事者は反射を抑え込むために全身の筋肉を過剰に緊張させます。その結果、余計に脳のワーキングメモリを消費し、授業や仕事の内容が全く頭に入らなくなるという本末転倒な事態に陥ります。
また、ネット上の一部情報では「原始反射が残っている=脳の器質的損傷」と過激に煽る言説も見られますが、これも明らかな誤りです。現代の生活環境(平坦な床、運動機会の減少、長時間のスマートフォン・タブレット操作)により、定型発達であっても反射の統合が遅れているケースは無数に存在します。適切な刺激と運動アプローチによって、何歳からでも神経系の再学習は可能です。