ほうれん草の茹で方完全ガイド!エグみを消す黄金時間とプロの保存術

ほうれん草の茹で方完全ガイド!エグみを消す黄金時間とプロの保存術にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

ほうれん草を食べた際に歯の表面がざらついたり、舌に強い渋み(エグみ)を感じたりする主な原因は、植物自体が身を守るために蓄えているシュウ酸という有機酸にあります。シュウ酸は唾液中のカルシウムと瞬時に結合し、水に溶けにくいシュウ酸カルシウムの微細な結晶を形成するため、あの独特の「キシキシ感」が生じます。さらに、シュウ酸を過剰に摂取し続けると体内で尿路結石の原因物質にもなり得るため、適切なアク抜きとシュウ酸の除去は美味しさだけでなく健康面からも欠かせない工程です。

幸いなことに、シュウ酸は水溶性の物質であるため、熱湯で茹でることでその多くが茹で汁の中に溶け出します。家政学の研究データによると、たっぷりの熱湯で約1分間茹でて冷水にさらす工程を踏むことで、生の状態に含まれるシュウ酸の約70〜80%を除去できることが実証されています。

また、下茹での際に欠かせないのが茹でる際に入れる塩の分量と理由です。基準となる塩の分量は、湯1リットルに対して小さじ1〜大さじ1(塩分濃度約0.5〜1.0%)が適量とされています。塩を加える主目的は沸点を上げることではなく、ほうれん草の緑色色素であるクロロフィル(葉緑素)の分解を抑制し、鮮やかな発色を保つことにあります。塩に含まれるナトリウムイオンがクロロフィルのマグネシウムの脱落を防ぐ触媒となり、加熱による褐変を食い止めます。さらに、野菜の細胞組織を引き締めて歯ざわりを良くし、下味をほんのり乗せる副次効果も発揮します。

調理を始める前には、素材自体の状態を見極めることも大切です。新鮮なほうれん草の見分け方として、以下の3点をチェックしてください。

  • 葉の状態:葉先までピンと張りがあり、肉厚で濃い深緑色をしているもの(黄色く変色した葉や斑点があるものは鮮度低下の兆候)。
  • 根元の色と太さ:根元の付け根が鮮やかなピンク〜赤色に色づき、ふっくらと膨らんでいるもの(赤みには骨形成を助けるマンガンなどのミネラルが凝縮されており、甘みが強い証拠)。
  • 茎の張り:茎が太すぎず、ほどよい弾力としなやかさがあるもの。
渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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