名画『接吻』の裏側。エミリー・フローゲとクリムト愛執の全貌
名画『接吻』の裏側。エミリー・フローゲとクリムト愛執の全貌を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。
エミリー・フローゲは、単にキャンバスの前に立つ存在ではなかった。彼女は姉妹とともに高級モード店「シュヴェスターン・フローゲ」を創業し、当時としては異例の成功を収めた実業家である。窮屈なコルセットで女性の体を縛り上げることが当たり前だった時代に、自由で流麗な「シースドレス(改良服)」を提唱した。
彼女の先進的なアイデアは、当時の最先端デザイン集団であったウィーン工房とも深く共鳴する。建築家ヨーゼフ・ホフマンらと交友を結び、幾何学模様やオリエンタリズムを取り入れた斬新なテキスタイルを生み出していった。ヨーロッパ中の上流階級の女性たちが、彼女のアトリエに熱狂したのも当然のことと言える。