入之波温泉山鳩湯の魅力と最新利用ガイド|鍾乳洞級の析出物と極上秘湯
今注目を集めている 入之波温泉山鳩湯の魅力と最新利用ガイド|鍾乳洞級の析出物と極上秘湯について、多角的な視点をご紹介しています。
入之波温泉山鳩湯の浴室に足を踏み入れた瞬間、誰もが目を見張るのが、浴槽本来の木枠やタイルが完全に隠れてしまうほど幾重にも堆積した茶褐色の析出物です。棚田状、あるいは鍾乳洞の石灰華段(リムストーンプール)のように波打つその造形は、長年かけて温泉成分が自ら形作った唯一無二のアートと言えます。
この特異な現象をもたらしているのが、地下約200メートルから動力を使わずに自噴する「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉(含二酸化炭素)」です。源泉温度は約39.6度と、長湯に適した絶妙なぬる湯設定。湧出直後は炭酸ガスと重炭酸イオン、カルシウム、鉄分が豊富に溶け込んでおり無色澄明ですが、浴槽に注がれて空気に触れると酸化が進み、鮮やかな黄褐色から赤褐色の濁り湯へと姿を変えます。
湯口から惜しげもなくドバドバと注がれる湯量は圧巻で、加水・加温・循環・消毒を一切行わない「完全源泉かけ流し」が貫かれています。湯船の中には無数の細かい湯の花が舞い、肌に触れると炭酸水素塩泉特有のしっとりとした清涼感と、塩化物泉特有の優れた保温効果を同時に実感できます。神経痛、筋肉痛、冷え性、皮膚の乾燥に対する効能はもちろん、古くから湯治場として愛されてきた理由がその濃密な湯触りから直感的に伝わってきます。