メールの「ご自愛ください」は目上に失礼?誤用と正しい言い換え・返信マナー

メールの「ご自愛ください」は目上に失礼?誤用と正しい言い換え・返信マナーの重要なポイントについて、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

ネット上のマナー情報やQ&Aサイトを見渡すと、「丁寧に書こうとして逆に恥をかいてしまった」という失敗談が後を絶ちません。その最たる例が、お体ご自愛ください重複表現に関する問題です。

ビジネスメールの現場で非常によく見かける「どうぞお体ご自愛ください」という一文。一見すると極めて丁寧なフレーズに見えますが、これは日本語として典型的な「重言(二重表現)」にあたります。「自愛」という熟語そのものに「自分自身の体を大切にする」という意味が含まれているため、「お体」を重ねてしまうと「自分の体を、お体を大切にしてください」と述べていることになり、「馬から落馬する」「頭痛が痛い」と同等の文法エラーを引き起こしてしまうのです。

知性や教養を重んじる取引先や文面を細かくチェックする役職者に対してこの表現を使ってしまうと、「言葉の基礎知識が身についていない人物」という不本意なレッテルを貼られかねません。メールで送る際は、必ず「お体」を省き、単に「ご自愛ください」とするか、あるいは後述する「お体にお気をつけてお過ごしください」のように言い換える必要があります。

もう一つの深刻な盲点が、「相手が体調を崩している時」に使ってしまうケースです。「風邪を引いて寝込んでいる上司」や「怪我で入院中の取引先」に対して、お見舞いメールの結びで「くれぐれもご自愛ください」と結んでしまう若手社員が散見されます。

「ご自愛」とは、現在健康である人が病気にかからないよう予防的に自分を労ることを指す言葉です。すでに体調を崩している人に対して使うと、「これ以上悪化しないよう自分で管理しろ」という冷淡なニュアンスや嫌味として響いてしまいます。病気療養中の相手には、後ほど提示する体調気遣いメール例文のように「一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます」や「どうかご無理をなさらず、ご静養ください」といった回復を祈る表現を充てるのが絶対の鉄則です。

斉藤 蓮

斉藤 蓮

デジタルマーケティングコンサルタント

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest