モアイ像は何体ある?実は1000体迫る全貌と地中に眠る巨体の謎
モアイ像は何体ある?実は1000体迫る全貌と地中に眠る巨体の謎とは一体何なのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。
かつて作家ジャレド・ダイアモンド氏らが提唱した「モアイを運ぶために木を切り倒し尽くし、環境破壊によって社会が自滅した」というエコサイド(生態系破壊)仮説は、現代の考古学界において大きな見直しが進んでいます。
近年の人骨の同位体分析や土壌調査により、森林伐採後も先住民たちは岩石を敷き詰める「リシック・マルチ(石農法)」を開発して土壌の保水力を高め、持続可能な農業を維持していたことが証明されています。社会が完全に崩壊したのは環境問題ではなく、18世紀以降の西洋人接触による天然痘などの感染症の蔓延と、1860年代のペルー人による奴隷狩りが決定打でした。人口の9割以上が失われ、知識層が連れ去られたことで伝統の継承が断絶したのです。
島内のモアイがすべて倒された「モアイ倒し戦争(フリ・モアイ)」の経緯についても、単なる資源争いだけではなく、社会体制の変化に伴う宗教改革の側面が強かったとされています。祖先の霊力に頼るモアイ信仰から、毎年の過酷な競技によって統治者を決める「鳥人儀礼(タンガタ・マヌ)」へと権力構造が移行する過程で、旧権力の象徴であったモアイが儀礼的に引き倒されたのです。