生産者余剰とは?利益との違いから計算式・グラフの求め方まで徹底解説
生産者余剰とは?利益との違いから計算式・グラフの求め方まで徹底解説の詳細について、専門知識を基に徹底解説します。
Q1:生産者余剰が「マイナス(赤字)」になることはありますか?
A1:原則として、完全競争市場において短期的に合理的な行動をとる限り、生産者余剰そのものがマイナスになることはありません。なぜなら、価格が限界費用(最低受け取り希望額)を下回る場合、企業は作れば作るほど赤字が広がるため、即座に生産量をゼロにして被害を食い止めるからです。ただし、固定費用を含めた「利潤(会計上の利益)」は当然マイナスになり得ます。「生産者余剰はゼロ以上だが、利潤は赤字」という状態は頻繁に発生します。
Q2:短期と長期で生産者余剰の考え方はどう変化しますか?
A2:最大の違いは「固定費用の有無」です。短期では設備や工場が固定されているため固定費用が存在し、「生産者余剰 = 利潤 + 固定費用」となります。一方、すべての生産要素を変更できる「長期」においては固定費用という概念がなくなり、すべてのコストが可変費用となります。そのため、長期均衡において参入・退出が完全に自由な市場では、企業の経済的利潤はゼロへと収斂していきます。
Q3:独占企業が存在する場合、生産者余剰はどうなりますか?
A3:独占企業は自らの意思で価格をコントロールできる(プライスメイカーである)ため、完全競争市場よりも意図的に供給量を絞り、販売価格を釣り上げます。その結果、完全競争市場に比べて消費者余剰は激減し、その一部が独占企業の「生産者余剰」として強引に奪い取られます。さらに、取引量が減ることで市場全体には確実に死荷重(厚生損失)が発生するため、独占は社会全体にとって非効率であると評価されます。