「いおうてさんど」の意味とは?博多手一本の由来と拍手厳禁の掟
「いおうてさんど」の意味とは?博多手一本の由来と拍手厳禁の掟についての最新情報を徹底解説します。
宴の幕引きや取引の成立を祝う場面で発声される「いおうてさんど」は、文字に起こすと祝うて三度の漢字表記が定着したものです。九州方言特有のウ音便化によって「祝って(いわって)」が「祝うて(いおうて)」へと変化し、「三度祝いましょう」という祝意の呼びかけを意味しています。
現地を取材すると、この祝うて三度の意味には、単なる景気づけ以上の重層的な商人倫理が宿っていることが分かります。博多の総鎮守である櫛田神社の奉納神事や、国指定重要無形民俗文化財・ユネスコ無形文化遺産でもある博多祇園山笠を取り仕切る古老たちの口伝によれば、3回繰り返す背景には「事態の円満な収束を三世代・三方よしで祝う」という思想が根底に流れています。
博多手一本の歴史と真相を紐解くと、起源は中世から近世にかけて自治を誇った博多商人の合意形成システムに行き着きます。戦乱や激しい経済競争の中で、商談や紛争の仲裁が成立した際、「これ以上の遺恨を残さず、互いに三度祝って綺麗に手打ちといたしましょう」と公の場で宣言するための儀式が、この言葉とともに定式化されました。