相撲の廻しはなぜ洗わない?驚きの値段や素材の秘密と不浄負けの真相

相撲の廻しはなぜ洗わない?驚きの値段や素材の秘密と不浄負けの真相についての真相をご紹介します。

「力士の廻しは洗ったことがない」という噂は、都市伝説ではなく紛れもない事実です。ただし、そこには怠慢ではなく、相撲用具としての構造と力士の安全を守るための力学的な理由が存在します。

本場所で十両以上の関取が締める「締め込み」は、最高級の純絹(主に福岡の博多織)で作られています。絹は水を含むと繊維が膨張し、乾燥する過程で激しく縮んで硬化する性質を持ちます。一度でも水洗いしてしまうと、しなやかさが失われてゴワゴワになり、取組中に緩んで解けたり、強い摩擦で切れたりする致命的なリスクが生じるのです。

また、幕下以下の力士や日々の稽古で使われる木綿(帆布)の稽古まわしも同様に水洗いを避けます。木綿も水を通すと縮んで硬くなり、肌との摩擦で激しい擦り傷(マタズレ)を引き起こす原因になります。土俵の砂や相手の脂、自らの汗を吸い込み、体に馴染んだ硬さとフィット感を維持することこそが、怪我を防ぐ最大の防壁となります。

では、気になる衛生面や臭いはどう対処しているのでしょうか。相撲部屋では徹底した職人技のような手入れ方法が受け継がれています。稽古や取組が終わると、付き人や力士自身がタワシや専用のブラシで表面に付着した土俵の砂や塩を丁寧に払い落とします。その後、風通しの良い日陰でじっくりと陰干しを行い、湿気を完全に抜くのが鉄則です。現代では、消臭・除菌用のアルコールスプレーや緑茶成分を含んだミストを併用し、衛生状態と生地の耐久性を極限まで両立させています。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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