ポメプー成犬は可愛くない?噂の真相と後悔ゼロのトリミング術
ポメプー成犬は可愛くない?噂の真相と後悔ゼロのトリミング術に関する疑問や疑問点を初心者にも親しみやすくまとめました。詳細を読もうことができます。
成犬期の姿に違和感を覚える最大のトリガーが、成長期特有の「猿期(さるき)」と呼ばれる現象です。ポメラニアンを祖先に持つ個体に見られる生理的な換毛期で、生後4ヶ月頃から始まり、生後8ヶ月から1歳前後に向けて徐々に落ち着いていきます。顔まわりの毛がハート型や逆三角形に抜け落ち、目の周りや額の地肌が透けて見えるため、まるで猿のような顔立ちになることから名付けられました。飼い主の間では愛情と自虐を込めて「成犬のブサイク期」とも呼ばれます。
「この猿期はいつまで続くのか」という不安を抱える飼い主は多いですが、成犬の被毛が生え揃う1歳半頃には、密度の高い本来の美しいコートへと自然に生まれ変わります。過渡期の一時的な容姿の崩れを成犬の最終形態だと勘違いしてしまうことが、噂に拍車をかける大きな要因です。
さらに顔立ちの印象を決定づけるのが、マズルの伸長と骨格形成です。ポメラニアン特有の詰まった短い鼻(ストップが深い構造)を期待していた場合、トイプードルの骨格遺伝が強く出て「成犬になってマズルが伸びた」と感じるケースが多く見られます。これにより、ポメプーの成犬は大きく分けて2つの系統へと分岐します。
一つは、丸顔でマズルが短く詰まった愛嬌ある「たぬき顔(ポメラニアン優勢)」。もう一つは、鼻筋がすっきりと通り、知的でシャープな印象を与える「きつね顔(プードル優勢)」です。どちらにも固有の美しさがあるものの、「テディベアのような丸いたぬき顔」だけを理想像として固定化していると、きつね顔寄りに育った愛犬に対して「思っていたのと違う」という失望を抱きやすくなります。
また、毛質の変化と退色も無視できない要素です。トイプードルは成長とともに毛色が淡くなる退色(カラーフェード)が極めて高頻度で発生します。濃いレッドやアプリコットで迎えた子犬が、成犬期には淡いベージュやクリームへと移り変わる現象は生物学的に正常な経過です。さらに、ポメラニアンの直毛ダブルコートとトイプードルの縮れ毛シングルコートが複雑に混ざり合い、生後1年を境に手入れの難度とシルエットが劇的に変化します。