お菓子の名前に隠された意外な由来!ペットやキャラ命名の決定版
お菓子の名前に隠された意外な由来!ペットやキャラ命名の決定版の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。
パティスリーの店頭で見かける洋菓子の名付けの経緯を辿ると、王侯貴族への献上菓子としての誇りや、市井の人々のウィットに富んだ観察眼が見えてきます。代表的な例が、フランスの国民的スイーツであるエクレア(Éclair)です。フランス語で「稲妻・雷光」を意味するこの名前は、「中のカスタードクリームが飛び出さないよう、稲妻のような素早さで食べるべきだから」という説や、「表面のフォンダン(砂糖がけ)に走る亀裂が稲妻に似ているから」という説が有力とされています。 焼き菓子の代表格であるフィナンシェ(Financier)は、フランス語で「金融業者」や「財政家」を指す言葉です。パリ証券取引所周辺のパティスリーが、背広を汚さずに片手で素早くエネルギー補給できる菓子として開発したと伝えられ、その形も金塊(インゴット)を模して作られました。さらに、修道院発祥とされるカヌレ(Canelé)は「溝のついた」という意味であり、ワインの清澄作業(コラージュ)で余った大量の卵黄を活用するためにボルドーの修道女たちが焼き始めたという、実用と信仰の歴史を宿しています。 取材に応じた都内屈指のグランメゾンで腕を振るう日本人パティシエは、「クラシック菓子の名称は、当時の生活様式や製法そのものが言語化されたものです。単におしゃれだからと名付けられたものは一つもなく、すべてに必然性がある」と語ります。製菓史の紐解きは、文化人類学的な知見の宝庫といえます。