「お体にご自愛ください」は失礼?二重表現の真相と正しい言い換えマナー

「お体にご自愛ください」は失礼?二重表現の真相と正しい言い換えマナーについて徹底解説いたします。詳細な分析をご覧ください。

文法的に正しい「ご自愛ください」であっても、上司や目上の人へのマナーという観点ではもう一段の注意を払う必要があります。「〜ください」という語尾は、動詞「くださる」の命令形に由来するため、受け手によっては「〜しなさい」と指示されているような印象を抱くことがあるためです。

役員や取引先の重役、恩師など、格別の敬意を尽くすべき相手に送るビジネスメールの結びの挨拶では、語尾をより丁寧な懇願・祈念の形へ整えるか、格調高い別の表現へ置き換えるのがスマートです。

1. 語尾を最上級の敬語に整える場合

単に「ご自愛ください」とするのではなく、副詞を添えて語尾を柔らかく伸ばします。

  • 「寒冷の候、何卒くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます。」
  • 「多忙を極める時期かとは存じますが、どうぞご自愛専一にてお過ごしくださいませ。」

2. 季節の変わり目の時候の挨拶を取り入れる場合

メールの結びは、四季の気候変化とセットで綴ることで、形式的な定型文から血の通った配慮の言葉へと昇華します。季節の変わり目の時候の挨拶と組み合わせた代表的な構成を押さえておくと重宝します。

  • 春(寒暖差の激しい3〜4月):「季節の変わり目でございますので、体調を崩されませぬようお気をつけください。」
  • 夏(猛暑が続く7〜8月):「厳しい暑さが続いております。どうかお体に気をつけて健やかにお過ごしください。」
  • 秋(冷え込み始める10〜11月):「朝夕は冷え込む日が増えてまいりました。風邪など召されませぬよう、くれぐれもお体をおいといください。」
  • 冬(厳冬期の12〜2月):「寒さ厳しき折、皆様の健康を心よりお祈り申し上げます。」

3. 格調高さを極める「お体おいといください」の活用

古典的な手紙の作法に由来するお体おいといくださいの意味は、「いたわる」「大事にかばう」「慈しむ」です。漢字では「お体厭いください」と書きますが、「厭」には「嫌う」という意味もあるため、メールや手紙では平仮名で「おいといください」と開いて書くのが鉄則です。「ご自愛ください」の重複を完璧に回避しつつ、教養と深い敬意を相手に印象づけることができます。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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