黒の書き順は「里」と違う?実は間違えやすい11画の正しい筆順を徹底解説

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なぜ「黒」の上部は「里」のように外枠から書かないのか。その根本的な疑問を解消するには、漢字の成り立ち(字源)に目を向ける必要があります。

古代の甲骨文字や金文を紐解くと、「黒」という漢字は「煤(すす)を出すかまどの煙突(煙出しの窓)」と「下で燃える火(灬)」を組み合わせた会意文字であることが分かります。一部の古代文字説では、顔に入れ墨を入れる刑罰(黥・げい)に際し、傷口に煤を塗り込んでいる人間の姿を象ったとも伝えられています。

いずれの説においても共通しているのは、上部の中心にある縦のラインが「煙の吹き抜ける穴」あるいは「顔の中心に施された墨の線」を意味しているという点です。つまり、中央の柱こそがこの文字の本質であり、周囲の四角は後から付けられた窓枠や輪郭に過ぎません。

一方の「里」は、「田(耕作地)」と「土(土地)」を合わせた文字であり、区画された田んぼをまず規定してから土の軸を通すという構造を持っています。「黒」と「里」は、偶然にも現代の楷書で形が似通っただけであり、古代の誕生プロセスにおいては全く血の繋がらない赤の他人でした。字源の歴史を知れば、「黒はまず中央の煙突(縦棒)から立ち上げる」という筆順が極めて自然な帰結であることが理解できます。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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