ヤクザの結婚式の実態|桁違いのご祝儀と警察監視、暴対法下の現在を追う
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華やかな宴の裏で、会場の周囲には常に張り詰めた空気が漂っていました。警視庁や道府県警察本部の組織犯罪対策部(いわゆるマル暴刑事)が多数動員され、会場入口で参列者一人ひとりの顔写真を望遠カメラで記録し、車両ナンバーを照合する徹底的な監視体制が敷かれていたためです。
警察側にとっては、全国から集まる重要指名手配犯の捕捉や、組織再編に伴う最新の人脈図(交友関係・序列)を把握するための絶好の情報収集現場でもありました。
一方、会場内部の組員たちには、わずかなミスも許されない過酷な掟とマナーが課されていました。
席順は組織の序列に完全に準拠し、1つの座順ミスが組織間の抗争の火種になりかねないため、担当者は数週間前から神経をすり減らして配置を決めます。また、「酒乱による粗相は即座に破門・絶縁対象」となるため、若い衆は一滴も酒を口にせず、直立不動で周囲の気配りに徹するのが絶対のルールでした。
かつては暴力団幹部からの招待状に応じて、宴を盛り上げるために有名芸能人や大物演歌歌手が余興に招かれ、高額の謝礼(ギャラ)を受け取っていた時代もありましたが、これも警察の監視対象となる大きな要因でした。