ウリ科野菜の意外な盲点|苦い実は猛毒?食中毒の真相と安全な見分け方
ウリ科野菜の意外な盲点|苦い実は猛毒?食中毒の真相と安全な見分け方の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
ネット上の情報空間には、ウリ科野菜に関する科学的根拠を欠いた俗説が未だに散見されます。消費者の安全を守る観点から、代表的な2つの誤解を正しておきましょう。
1つ目は、「きゅうりはビタミンCを破壊するから食べる意味がない」という言説です。きゅうりに含まれるアスコルビナーゼという酵素がビタミンCを酸化型に変えるのは事実ですが、酸化型ビタミンCも体内に吸収された後に還元型へと戻り、同等のビタミン生理作用を発揮することが現代の生化学で証明されています。さらに、少量の酢やマヨネーズ、レモン汁などの酸を加えたり加熱することで、アスコルビナーゼの活性は容易に失活します。きゅうりを食べる価値がないという主張は、完全なナンセンスです。
2つ目は、「ゴーヤの苦味も食べすぎるとククルビタシン中毒になる」という誤認です。前述の通り、ゴーヤの主たる苦味成分はサポニン系配糖体の「モモルデシン」や「チャランチン」であり、毒性の強いククルビタシンとは分子構造も作用機序も異なります。もちろん、どんな食材であれ極端な過食は消化器官の負担になりますが、ゴーヤ本来の爽快な苦味をククルビタシン食中毒と同列に恐れる必要はありません。