AcモーターとDcモーターの違いを比較!後悔しない家電と現場の選び方

AcモーターとDcモーターの違いを比較!後悔しない家電と現場の選び方の重要ポイントをお届けします。専門的な知識が満載です。

モーターが回転する物理原則は、いずれも「磁界の中で電流が受ける力(フレミングの左手の法則)」に基づいています。しかし、そこに流し込む電気の形態が交流(AC:Alternating Current)か直流(DC:Direct Current)かによって、駆動の仕組みと求められる内部構造は180度異なります。

大手モーターメーカーであるマブチモーターやユニテックの技術公開資料が示す通り、家庭用コンセントから供給されるAC電源は、電流の向きと電圧の極性が1秒間に50回(東日本:50Hz)または60回(西日本:60Hz)の周期で入れ替わります。一般的なACモーター(インダクションモーター/誘導電動機)は、この周期変化をそのまま利用して固定子(ステーター)側に「回転磁界」を生み出し、内部の回転子(ローター)を引きずり回すように回転させます。外部の電源周波数に依存して自律的に回るため、複雑な電子基板を介さずともコンセントに直結するだけで即座に回転するという圧倒的な簡潔さを誇ります。

対照的に、乾電池やバッテリーと同じく電気が一定方向にしか流れないDC電源を用いるDCモーターは、回転を維持するために「磁界の向き」を人工的に反転させ続けなければなりません。古典的な有ブラシDCモーターでは、内部に物理的な「整流子」と「ブラシ」を配置し、軸が半回転するごとに接触面を切り替えて電流の向きを反転させます。この機械的スイッチ機構によって、低電圧でも起動時から太いトルクを発生させることが可能です。

さらに現在、主流となっているブラシレスDCモーター(BLDC)では、摩耗の原因となる機械的ブラシを全廃。ローター側に強力な永久磁石(ネオジム磁石など)を配置し、ステーター側のコイルに流す電流を半導体インバータ回路で緻密にスイッチング制御する構造へと進化しました。交流電源を一度直流に変換し、マイコン制御で最適な周波数の擬似交流を作り出して回すBLDCは、言わば「高精度な電子頭脳を内蔵した超効率モーター」と呼べる存在です。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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