當麻寺名物の幻のよもぎ餅!中将堂本舗が守る秘伝製法と入手劇

當麻寺名物の幻のよもぎ餅!中将堂本舗が守る秘伝製法と入手劇にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

作業場を覗くと、蒸気を上げる大釜から野性味あふれる香気が立ちのぼっていた。一般的な和菓子店が乾燥よもぎ粉や冷凍ペーストに頼る昨今、ここでは厳選された天然の国産よもぎを惜しみなく使い倒す。緑色の深さと香りの立ち方がまるで違うのだ。「よもぎは生き物ですから、その日の気温や湿度で茹で時間も搗き加減もガラリと変わる」。長年釜前を預かる職人は、蒸気を手で払いながらそう短く呟いた。

搗き立ての餅は赤ちゃんの肌のように柔らかく、噛めば心地よい弾力が歯を押し返す。その上を覆う餡は、大納言小豆の皮を丁寧に漉し取り、糖度をギリギリまで抑えて仕上げられている。小豆本来の澄んだ風味とよもぎのほろ苦さが口の中で交錯した瞬間、甘美な余韻だけを残してスッと消える。舌の上に重たさが一切残らないこの軽やかさこそ、一度食べたら忘れられない中毒性の正体だった。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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