じゃがいもの芽かき完全攻略|時期・残す本数と失敗しないやり方
じゃがいもの芽かき完全攻略|時期・残す本数と失敗しないやり方に挑戦したい方へ、役立つ ヒントをご紹介します。
じゃがいもの種芋からは、1株につき通常4本から多いときには8本以上もの芽が一斉に萌芽します。これを間引かずにすべて育ててしまうと、土の中でどのような現象が起きるのでしょうか。植物生理学および栽培現場の実態から見ると、主に3つの重大なデメリットが発生します。
第1に、「地下茎(ストロン)への養分分散による極小化」です。じゃがいもは、地上部の葉で光合成されたデンプンが地下茎の先端に蓄積されて肥大化します。芽の数が多いということは、地下で形成されるイモの個数が過剰になることを意味します。親芋から供給される初期栄養と葉で作られる同化産物が細かく分散してしまい、結果として直径3cm未満の未熟な小芋が密集し、料理に使えるサイズのイモがほとんど育ちません。
第2に、「日当たりと風通しの悪化による病害虫リスクの増大」です。芽かきをしない株は地上部で葉茎が過密に茂り(過繁茂)、株元の湿度が異常に高くなります。これにより、春先や梅雨時に多発する「疫病」や「灰色かび病」の温床となり、収穫を迎える前に葉が枯死してしまうリスクが跳ね上がります。
第3に、「食味の低下とソラニン蓄積リスク」です。小芋が土の中で重なり合って浅い位置に押し出されると、日光を浴びて緑化しやすくなります。皮が緑色に変色した未熟なじゃがいもには、天然毒素であるソラニンやチャコニンが高濃度で生成され、食中毒の原因にもなり得ます。大玉で安全かつホクホクとした食感のじゃがいもを収穫するためには、適切な間引きによる養分集中が絶対に欠かせない工程なのです。