りゅうこつ座イータ星爆発の危機?地球への影響と現在の最新観測データ
りゅうこつ座イータ星爆発の危機?地球への影響と現在の最新観測データとはどのようなものなのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。
超新星爆発の候補として日本国内で圧倒的な知名度を誇るのが、冬の星座オリオン座のベテルギウスです。しかし、物理的なエネルギー量や特異性において、りゅうこつ座イータ星はベテルギウスとは全く異なる次元の怪異を秘めています。
第一の決定的な違いは「連星系」としての構造です。りゅうこつ座イータ星は単一の星ではなく、太陽質量の約100〜120倍を誇る主星と、太陽質量の約30〜40倍の高温の伴星が、約5.54年の周期で楕円軌道を回り合う連星系を形成しています。両者が最も接近する「近星点」を通過するたび、双方から噴き出す猛烈な恒星風同士が秒速数千キロメートルで激突し、激しいX線フレアや衝撃波を発生させています。
第二の相違点は、爆発規模のポテンシャルです。ベテルギウスは太陽質量の約15〜20倍の赤色超巨星であり、最終的には典型的なII型超新星として生涯を閉じます。対してイータ星は、通常の超新星の数十倍から数百倍ものエネルギーを放出するハイパーノバ、あるいは電子・陽電子対生成によって星全体が跡形もなく吹き飛ぶ「対不安定型超新星」を起こす可能性が指摘されています。
1843年に起きた「大突発(Great Eruption)」の記録は、この星の激しさを如実に物語っています。突如として急激に増光したイータ星は、南天の空でシリウスに次ぐ全天第2の輝星となり、マイナス1等級に達しました。その際、太陽質量の10倍から40倍に匹敵する膨大なガスと塵が爆発的に吹き飛ばされ、現在観測される二股の巨大な噴出構造「ホムンクルス星雲(人形星雲)」が形成されたのです。