不可説不可説転より大きい数は実在する?グラハム数と巨大数の真相

不可説不可説転より大きい数は実在する?グラハム数と巨大数の真相についての疑問解決ガイドをご紹介します。

日本の一般的な命数法(数の単位)において、最大の単位として知られるのは無量大数(1068)です。小学校の算数やクイズ番組でこの名前を知り、数の世界の果てに触れた気になった経験を持つ読者も少なくないはずです。しかし、仏教の経典の一つである『大方広仏華厳経(華厳経)』には、無量大数を遥かに超える華厳経の数の単位が体系化されています。

華厳経に登場する数の体系は、基本単位である「倶胝(くてい=107)」から始まり、前の数を2乗(自乗)していくことで急激にスケールを拡大させます。阿庾多(あゆた)、那由他(なゆた)、頻婆羅(びんばら)と指数関数的に増殖し、その第122番目に位置する究極の到達点が「不可説不可説転」です。

具体的に数式で表すと、不可説不可説転の値は以下の通りです。

$$10^{7 \times 2^{122}} = 10^{37218383881977644441306597687849648128} \approx 10^{3.72 \times 10^{37}}$$

この数値の凄まじさは、不可説不可説転の桁数そのものが「約37澗(かん)桁(約3.7×1037桁)」に達するという点にあります。無量大数との違いを比較すると、1不可説不可説転は無量大数をおよそ5400溝(こう)乗した値に匹敵します。観測可能な全宇宙に存在する素粒子の総数が約1080個と推定されている物理世界において、この桁数を持つ数を全宇宙の原子をインクにして書き連ねたとしても、1行すら書き切ることができません。

ただし、華厳経がこの途方もない数を生み出した目的は、計算や天体観測のためではありませんでした。仏教の教理における「仏の悟りの深さ」や「救済の功徳が無限に広がっていること」を表現するために、あえて人間の計算能力を絶した巨大な概念を提示したのです。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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