胃がん生存率に劇的変化?ステージ別最新統計と早期発見の分岐点
胃がん生存率に劇的変化?ステージ別最新統計と早期発見の分岐点とはどんな影響があるのか? 背景や要点を整理してお届けします。
進行胃癌に対するアプローチは、ここ数年で劇的な変貌を遂げた。その中心にあるのが、国を挙げて推進される「がんゲノム医療推進プロジェクト」と連動したプレシジョン・メディシン(個別化精密医療)だ。
最前線で治療を担う腫瘍内科医は、患者一人ひとりの癌組織が持つ遺伝子変異を網羅的に解析する。HER2タンパクの過剰発現、MSI-High(高頻度マイクロサテライト不安定性)、さらにはクローディン18.2(CLDN18.2)といった特定のバイオマーカーを同定し、最も攻撃力の高い薬剤を選択する手法が確立されてきた。
従来の抗がん剤だけでは制御が難しかった進行・再発胃癌であっても、免疫チェックポイント阻害薬との併用療法により、腫瘍が劇的に縮小し、手術可能な状態(コンバージョン手術)へと移行できる事例も報告されている。かつて打つ手が限られていた進行期の治療成績は、まさに個別化医療の手によって書き換えられつつある。