赤い月は地震の前兆か?不気味な夜空の真相と科学的根拠を徹底検証
赤い月は地震の前兆か?不気味な夜空の真相と科学的根拠を徹底検証の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。
赤い月は地震の前兆か?不気味な夜空の真相と科学的根拠を徹底検証の疑問点について、最新情報を詳しくお届けします。
オカルト掲示板やSNSでは、皆既月食の別称であるブラッドムーンと大地震の噂が定期的に再燃します。「過去の巨大地震の直前にも赤い月が出ていた」とする言説が、まことしやかなリストとともにシェアされることも珍しくありません。
では、実際に赤い月と過去の大地震一覧を客観的データとして突き合わせて検証した場合、両者に何らかの統計的相関は見出せるのでしょうか。近年の代表的な大地震および天文イベントを整理した以下の検証表をご覧ください。
対象事象・検証項目詳細・数値データ天文学的・気象学的状況地震学的な検証と評価2011年 東日本大震災(3月11日 / M9.0)発生から8日後の3月19日に「スーパームーン」が観測された本震当日は三日月(月齢5.7)であり、皆既月食(ブラッドムーン)は起きていない事後的に「前後に月が異様だった」という目撃談がネット上で急増したが、科学的な連動性は皆無。2016年 熊本地震(4月14日・16日 / 最大M7.3)前震当日の月齢は6.8(上弦の月)。皆既月食の記録なし九州地方一帯で春特有の黄砂や水蒸気による大気の霞みが観測されていた低空での光の散乱を目撃した一部住民の投稿が、震災後に「予兆だった」と回顧的に拡散。2024年 能登半島地震(1月1日 / M7.6)発生当日の月齢は19.3(更待月)。直近に皆既月食は発生せず冬期特有の雲の多い日本海側気候。月が直接観測できる時間帯は限定的SNS上での「赤い月」言説は地震発生後に後付けで語られたものであり、観測的事実と合致しない。2022年11月8日 皆既月食+天王星食日本全域で鮮烈な赤銅色の「ブラッドムーン」を数百万人規模が目視観測全国的な快晴に恵まれ、SNSには「大地震が来る」との警告投稿が数万件殺到観測後1か月間にわたり、日本列島および周辺プレートで異常な規模のM7以上の地震は発生せず。
この対照表が明確に示している通り、大地震が起きた日に必ず赤い月が出ていたわけではなく、逆に日本列島全体で鮮烈な赤い月(皆既月食)が観測された日に大地震が引き起こされた事実もありません。
なお、地球物理学的な補足として、東京大学などの研究グループが「月と太陽の引力による潮汐力(潮の満ち引きの力)が最大化する大潮(満月・新月)の時期に、巨大地震の発生確率がわずかに高まる傾向がある」という統計的示唆を発表した事例はあります。しかし、これは天体の質量と重力に起因する物理的なトリガー作用の研究であり、月が「赤く見えるかどうか」という大気光学の色相とは何の関係もありません。