国境なき医師団はやばい?寄付の評判と医師給与・危険手当の真相

国境なき医師団はやばい?寄付の評判と医師給与・危険手当の真相についての疑問解決ガイドをご紹介します。

「戦場に赴く医師たちは、さぞかし高額な年収や危険手当を得ているのだろう」と想像する人が少なくありません。しかし、その実態は世間のイメージとは正反対の質素なものです。

国境なき医師団の派遣スタッフは、原則として初派遣時の基本給が職種を問わず月額約23万〜27万円程度に設定されています。これは医師であっても、看護師であっても、後方支援を担うロジスティシャンであっても同様です。日本国内の病院で勤務する30代〜40代の医師であれば年収1,000万円から1,500万円を超えるのが一般的ですが、国境なき医師団に参加している期間の年収換算は300万〜400万円台にとどまります。キャリアアップに伴い給与グレードは昇給するものの、日本の民間病院の水準には到底及びません。

さらに驚くべきは「危険手当」の不在です。一般的な民間軍事会社や大手商社の特派員であれば、紛争地域への駐在に際して高額なハードシップ手当が上乗せされます。しかし、国境なき医師団では「金銭的な動機で命の危険がある場所へ行くべきではない」という厳格な倫理規定が存在します。そのため、砲弾が飛び交う最前線であろうと、感染症が猛威を振るう隔離病棟であろうと、命の代償としての追加手当が支払われることはありません。

現地での住居や食事、移動交通費、国際医療保険などは団体から支給されますが、日本国内で抱える住宅ローンや家族の生活費を維持しながら長期で参加することは容易ではありません。多くの日本人医療者が、国内の所属病院を退職または休職し、私財や将来の貯蓄を削りながら「目の前の命を救う」という純粋な使命感で現場に身を投じているのが生々しい実情です。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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