含み益数十兆円?外為特会の実態と財政を揺るがす埋蔵金の行方

含み益数十兆円?外為特会の実態と財政を揺るがす埋蔵金の行方について知っておくべき ポイントを厳選して解説いたします。

机上の空論を排し、国際金融・マクロ経済学の冷徹なフレームワークでこの問題を解剖すると、さらなる構造的欠陥が浮き彫りになる。仮に政治の要求通り、外為特会のドル資産を大規模に売却して国内の一般会計に組み入れたとしよう。それは必然的に、為替市場における強烈な「ドル売り・円買い」圧力を意味する。

急激な円高は輸出企業の収益を直撃し、日経平均株価を押し下げる。国内のインフレ率や賃金動向が不安定ななかで制御不能な円高スパイラルを招けば、日本経済は再びデフレの泥沼へと逆戻りしかねない。さらに、外貨を売却して得た巨額の円資金が市中にばら撒かれれば、国内のマネタリーベースを急激に変動させ、中央銀行の市場調節を狂わせる。

利益が出ているからといって安易に換金すれば、自国通貨を急騰させて自滅する。一方で放置すれば、内外金利差の縮小局面で調達コストが跳ね上がり、収益性が急速に悪化する。この二律背反こそが、マクロ経済学が突きつける逃れようのない現実だ。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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