16文キックの威力は本物だった?対戦相手が明かすジャイアント馬場の真相
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プロレスの試合映像を観たライト層から「相手が勝手に飛び込んできているのだから、威力があるわけではない」という声が上がることがあります。しかし、この見方はプロレスという競技の本質と、ジャイアント馬場というプロフェッショナルが持っていた卓越した技術を見落としています。
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プロの格闘エンターテインメントにおいて、最大の禁忌は「対戦相手を再起不能に破壊してしまうこと」です。140kgの巨体が本気で相手の顔面を蹴り抜けば、頭蓋骨陥没や頸椎骨折によってリング上で命を落としかねません。
馬場は16文キックを放つ際、相手の体格やスピード、受身の技量をミリ単位で見極めていました。若手や軽量級レスラーに対しては、足の裏全体を胸板に当てて「押し出す」ように衝撃を分散させ、一方でハンセンやブッチャーのような巨漢タフガイに対しては、踏み込みを深くして強烈に打ち据えていました。
「相手の光を消さず、自らの巨躯の凄みを見せつけ、しかも大怪我をさせずに翌日もリングに立たせる」。この高度なダメージコントロールと打撃のリアリズムが両立していたからこそ、16文キックは何十年もの間、誰一人として死亡事故を起こすことなく、不滅の必殺技として成立し続けたのです。