なぜ寝るだけで睡眠がわかる?スマートウォッチ計測の仕組みと精度比較

なぜ寝るだけで睡眠がわかる?スマートウォッチ計測の仕組みと精度比較についての真相をご紹介します。

スマートウォッチが睡眠を可視化できる根底には、手首から得られる複数の生体データを複合的に処理するアルゴリズムが存在します。基本となるのは、「加速度センサー」と「光学式心拍数センサー(PPG)」の2つです。

加速度センサーは、腕のわずかな動きや角度の変化を3軸・6軸で常時捉え続けています。人間は覚醒している間、無意識のうちに細かな手首の動きを繰り返していますが、入眠すると体動が急激に静止します。初期の活動量計はこの「静止状態の持続」だけで睡眠を判定していましたが、現代のスマートウォッチはそこに心拍シグナルを掛け合わせることで飛躍的な進化を遂げました。

光学式心拍数センサーは、手首の毛細血管に緑色LED光を照射し、血液中のヘモグロビンが光を吸収する割合の変化から脈波を読み取ります。ここで極めて重要なのが、単なる心拍数の増減だけでなく、拍動と拍動の間隔の微細な揺らぎを示す「心拍変動(HRV)」の解析です。自律神経の働きによって、リラックスした副交感神経優位の睡眠中は心拍間隔の揺らぎが大きくなり、覚醒時や緊張時には揺らぎが小さくなります。

これらの複合データをもとに、機械学習モデルが「レム睡眠」「ノンレム睡眠(深い眠り・浅い眠り)」を分類します。例えば、心拍数が低く安定し体動がほとんどない時間帯はノンレム睡眠(深睡眠)、脳が活発に動いて心拍数が不規則に変動しつつも筋肉が弛緩して体動がゼロになる状態はレム睡眠、突発的な体動とともに心拍が跳ね上がる瞬間は覚醒としてアルゴリズムが判定を下しています。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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