領収書とレシートの違い!税務調査でレシートが有利な理由と真相
領収書とレシートの違い!税務調査でレシートが有利な理由と真相の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。
制度面においてビジネスパーソンが最も留意すべきなのが、インボイス制度対応(適格請求書等保存方式)の実務要件です。消費税の仕入税額控除を受けるためには、原則として「書類の交付を受ける事業者の氏名または名称(=宛名)」が記載された適格請求書が必要です。しかし、これには明確な法律上の例外が定められています。
不特定多数の顧客に対して商品やサービスを提供する業種においては、宛名の記載を省略できる「適格簡易請求書(簡易インボイス)」の発行が認められています。適格簡易請求書の条件を満たす対象業種は以下の通りです。
- 小売業(スーパー、コンビニ、百貨店など)
- 飲食店業(居酒屋、カフェ、レストランなど)
- 写真業、旅行業
- タクシー業
- 駐車場業(コインパーキングなど)
これらの業種から受け取るレシートには、買い手の宛名が記載されていなくても、以下の5項目が印字されていれば、仕入税額控除を適用するための確定申告の必要書類として法的に100%認められます。
- 発行事業者の氏名または名称および適格請求書発行事業者登録番号(T+13桁)
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象である旨の表記を含む)
- 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜きまたは税込み)
- 税率ごとに区分した消費税額等、または適用税率
つまり、居酒屋での取引先との会食やタクシー代、コンビニで購入した備品などは、宛名なしレシートで何ら問題ありません。かつて認められていた「3万円未満の支出なら領収書なしで帳簿のみでOK」という仕入税額控除の特例が廃止された今、レシートを確実に受領・保管することが唯一の防御策となります。
さらに、電子帳簿保存法の要件も見逃せません。現在では、紙のレシートを受け取った場合でも、スマートフォンのカメラで撮影して所定の要件を満たすタイムスタンプや検索機能(取引年月日・金額・取引先)を備えたクラウドシステムにアップロードすれば、原本の紙は即座に廃棄可能となっています。感熱紙の経年劣化による印字消えを防ぐ意味でも、電子化を前提としたレシートの保管期間管理が業務効率化の鍵を握っています。