山形最古の老舗「そば処庄司屋」が時代を超えて熱烈支持される理由
山形最古の老舗「そば処庄司屋」が時代を超えて熱烈支持される理由の最新情報をお届けします。専門的な知識が詰まっています。
奥州街道沿い、JR山形駅から東へ進んだ幸町に威風堂々たる暖簾を掲げる「そば処庄司屋 本店」。その起源は幕末の慶応年間にまで遡ります。山形市内に点在する数ある蕎麦屋の中でも最古参の歴史を誇り、創業以来一貫して職人による手打ち蕎麦の文化を継承してきました。しかし、庄司屋が名店として全国に名を轟かせた背景には、単なる伝統墨守ではなく、伝統を疑い進化させてきた革新の歴史があります。
とりわけ大きな転機となったのが、四代目・庄司武彦氏の挑戦でした。山形の蕎麦といえば、かつては太打ちで噛み応えのある力強い田舎蕎麦が主流でした。四代目は「蕎麦の基本は江戸にあり」という確信のもと、東京の名だたる名店を巡り、蕎麦打ちの第一人者たちから直に指導を仰ぎました。蕎麦粉の挽き方や麺線の上品な喉越しはもちろん、鰹節の選定、醤油や味醂の熟成、出汁の引き方に至るまで徹底的な研究を重ね、山形蕎麦研究会を発足させるなど地域全体の技術底上げにも貢献しました。
現在その暖簾を受け継ぐ五代目は、先代たちが築き上げた「江戸前の洗練された喉越し」と「山形蕎麦の濃厚な風味と力強さ」のハイブリッドをさらに昇華させています。初夏から盛夏にかけて収穫される風味豊かな「夏そば」の積極的な導入や、店頭の味をそのまま全国へ届ける「そば処庄司屋 お取り寄せ通販」の展開など、時代の要請に応えながら常に現場の手打ち技術を磨き続けています。