人食いハンニバルの戦慄モデルと真相|なぜ人々を魅了し続けるのか

今注目を集めている 人食いハンニバルの戦慄モデルと真相|なぜ人々を魅了し続けるのかについて、多角的な視点を整理して公開しています。

ハンニバル・レクターという怪物は、完全なフィクションの産物ではありません。原作者である作家トマス・ハリスが、1988年に発表した原作小説『羊たちの沈黙』の刊行25周年記念版(2013年刊)の序文において、レクターのインスピレーション源となった実在の人物をついに告白しました。

1960年代初頭、当時ジャーナリストとして活動していたハリスは、取材のためにメキシコ・ヌエボ・レオン州モンテレイにあるトポ・チコ刑務所を訪れました。そこで彼が出会ったのが、所内で医師として受刑者の治療にあたっていたアルフレド・バリ・トレビーノ(Alfredo Ballí Trevino / 作中序文では「サラザール医師」と仮名で記述)でした。

トレビーノは非常に物腰が柔らかく、洗練された身だしなみと優雅な会話術を持つ人物でした。ハリスが担当取材していたアメリカ人死刑囚の心理状態について質問すると、トレビーノはハリス自身のトラウマや心理的動機を逆に見抜くような鋭敏な問答を展開。ハリスはその底知れぬ知性と静かな威圧感に強い衝撃を受けたと回想しています。

しかし取材後、刑務所長から明かされたアルフレド・バリ・トレビーノの真相は戦慄すべきものでした。彼は高名な外科医でありながら、愛人関係にあった男性医師を口論の末に殺害。その遺体を外科医としての高度な解剖技術を用いて小さく切断・箱詰めし、人里離れた場所に遺棄した罪で死刑判決(のちに減刑)を受けた本物の猟奇殺人犯だったのです。この「最高峰のエレガンスと知性を纏った冷徹な解剖者」というギャップこそが、のちに世界を震撼させるハンニバル・レクターの原型となりました。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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