「何だっけあれ」の正体は?喉まで出かかった名前を3秒で思い出す技術
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言葉が思い出せない回数が増えてくると、多くの人が脳裏をよぎるのが「自分は認知症になりかけているのではないか」という恐怖です。しかし、医学的な見地から言えば、日常的な「ど忘れ」と病的な「物忘れ」の間には明確な一線が引かれています。
決定的な違いは、「記憶の保持・定着」ができているかどうかにあります。通常のど忘れ(TOT現象を含む良性の記憶障害)は、脳内にデータは確実に保管されており、「検索」のプロセスに不具合が生じている状態です。そのため、「ほら、去年の秋に一緒に京都へ行ったときに入ったカフェの名前」と言われた際、「店名は出ないけれど、抹茶パフェを食べた記憶や京都に行ったこと自体」は鮮明に覚えています。そして誰かが「〇〇カフェだよ」とヒントを出せば、「そうそう、それだ!」と即座に合致を認識できます。
一方で、アルツハイマー病をはじめとする認知症による病的な物忘れは、側頭葉の内側にある海馬の萎縮などによって、「京都へ行ったという体験そのもの」が脳から欠落します。ヒントを出されても「そんな場所へ行った覚えはない」と根本的な記憶の抜け落ちが生じ、本人が忘れていること自体を認識できない「病識の欠如」が特徴です。
自身や家族の状態を冷静に見極めるために、日本神経学会や厚生労働省の診断指針に基づいた若年性認知症 初期症状 チェックのポイントを把握しておく必要があります。
ど忘れ 物忘れ 違いを理解すれば、過度な恐怖心から解放されます。日常生活が破綻しておらず、後から「ああ、そうだった!」と納得できるのであれば、認知機能の器質的破壊を疑う必要性は極めて低いです。