夫婦で介護保険の負担割合が違う理由と判定基準の仕組み
夫婦で介護保険の負担割合が違う理由と判定基準の仕組みにまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
夫婦の一方が2割や3割負担になったとしても、青天井で支払いが膨らむわけではありません。公的セーフティネットとして機能するのが高額介護サービス費の制度です。
同じ世帯内に複数の要介護者がいる場合、1か月間に支払った介護保険サービスの利用者負担額(1〜3割の自己負担分)を世帯単位で合算できます。一般的な課税世帯の場合、世帯合算の上限額は月額44,640円に設定されており、これを超えた金額は市区町村へ申請することで後から全額払い戻されます。
つまり、夫が3割負担・妻が1割負担で合計のサービス費用が月10万円分(自己負担相当)になったとしても、世帯合計で上限額(44,640円など)を超えた分は還付されるため、実質的な負担増は一定枠内に抑え込まれる仕組みとなっています。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
制度の特性を踏まえると、夫婦間での負担割合の違いに対して「適切な対策が打てる世帯」と「下手に動いて損をする世帯」が明確に分かれます。
【世帯合算をフル活用して現状維持すべき世帯】
夫婦ともに要介護認定を受けており、在宅サービスやショートステイを頻繁に併用している世帯。世帯合算による高額介護サービス費の上限適用が強力に働くため、世帯分離などの小細工をせず、同一世帯のまま申請手続きを徹底するのが最善策です。
【住民税非課税基準や施設入所費用の見直しを検討すべき世帯】
一方が特別養護老人ホームなどの介護保険施設に入所し、多額の「居住費・食費(補足給付)」が発生している世帯。施設サービスにおける食費・居住費の減免は世帯全員の住民税非課税が要件となるため、このケースに限っては専門家(社会福祉士やケアマネジャー)に相談の上で世帯分離の損得シミュレーションを行う価値があります。