赤ちゃんの頭の形の理想とは?絶壁・向き癖が自然に治る限界と真相
赤ちゃんの頭の形の理想とは?絶壁・向き癖が自然に治る限界と真相の背景について、専門知識を取りまとめてご紹介します。
赤ちゃんの頭の変形は、外力によって引き起こされる「位置的頭蓋変形症」が大半を占めるが、その変形パターンによって斜頭症と短頭症に大別される。適切なケアを選択するためには、まずその差異と発生原因を正確に理解しなければならない。
斜頭症は、頭頂部から見下ろした際に頭郭が平行四辺形のように歪み、左右どちらかの後頭部が偏って平らになる状態を指す。子宮内での胎位の偏りや、出生後の強い向き癖が主因となる。対して短頭症、いわゆる「絶壁頭」は、後頭部全体が平坦化し、頭部の横幅が異常に広がって頭頂部が高くなる形状を指す。仰向け寝の定着や長時間のバウンサー・チャイルドシート使用による後頭部中央への持続的圧迫が主な誘因だ。
保護者が自宅で早期に兆候を捉えるための頭の歪みチェック方法として、臨床現場で推奨されている観察手順は以下の4点である。
第1に、「頭頂部からの俯瞰観察」である。赤ちゃんを膝の上に座らせ、頭頂部の真上からスマートフォンなどで写真を撮影する。左右の耳の位置が前後にずれていないか、片方の額が前方に突出していないかを確認する。耳の位置に明確なズレ(1cm前後)が生じている場合、中等度以上の斜頭症が疑われる。
第2に、「正面および真後ろからのアライメント確認」である。正面から見て左右の目の大きさや頬の膨らみに左右差がないか、真後ろから見て頭の頂点が中央から外れて斜めに傾斜していないかを観察する。
第3に、「後頭部の丸みと傾斜」である。真横から頭部を見た際、後頭部が垂直に切り立っている場合、短頭症の兆候が強い。
第4に、もっとも重要な医療上の識別点として、「頭蓋骨縫合早期癒合症(ずがいこつほうごうそうきゆごうしょう)」との鑑別が挙げられる。位置的な歪みではなく、頭蓋骨の継ぎ目が生まれつき早期に癒着してしまう先天性疾患であり、数百人に1人の割合で発生する。放置すると脳圧亢進や発達障害を引き起こすリスクがあるため、歪み部分に硬い骨の堤防状の盛り上がり(骨堤)がある場合や、頭囲の成長曲線が著しく外れている場合は、速やかに小児専門医療機関でレントゲンやCT検査を受ける必要がある。