最小公倍数とは?最大公約数との違い・すだれ算の極意をプロが徹底解説

最小公倍数とは?最大公約数との違い・すだれ算の極意をプロが徹底解説に関する気になる情報をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

最小公倍数を求める手法は主に3つ存在します。試験時間や数字の大きさに応じて最適な手法を使い分けることが、計算速度と正確性を飛躍的に高める鍵です。

1. すだれ算のやり方(連除法)の王道ステップ

学校や塾で広く教えられているのが、割り算の筆算記号を上下逆さにしたような形状を用いる「すだれ算(連除法)」です。例として「24と36」の最小公倍数を求めます。

まず、24と36を横に並べて書き、両方を割り切れる素数(2や3)で割っていきます。
2で割ると、商は「12と18」。
さらに2で割ると、商は「6と9」。
次に3で割ると、商は「2と3」となります。
これ以上共通して割れる素数がなくなったらストップです。

ここで重要なルールがあります。左側に並んだ割った数(2, 2, 3)だけを掛けると「最大公約数($2 \times 2 \times 3 = 12$)」になります。一方、左側の数と一番下に残った数(2, 3)までアルファベットの「L字」を描くようにすべて掛け合わせると、「最小公倍数($2 \times 2 \times 3 \times 2 \times 3 = \mathbf{72}$)」が算出されます。

2. 危険地帯!「3つの数の最小公倍数」におけるすだれ算の落とし穴

受講生の正答率が急落するのが3つの数の最小公倍数をすだれ算で求める場合です。例として「12, 18, 20」を計算してみましょう。

最大公約数を求める場合は「3つの数すべてを割り切れる数」がなくなった時点で終了ですが、最小公倍数のすだれ算では「2つの数だけでも割り切れるなら割り算を続行し、割れなかった数はそのまま下に下ろす」という厳格な例外ルールが存在します。

1. まず3つすべてを「2」で割る → 商は「6, 9, 10」。
2. 「6, 9, 10」の3つすべてを割り切る数はもうありません。しかし、6と10は「2」で割れ、6と9は「3」で割れます。ここでは2で割ってみましょう。
3. 6は3に、10は5になります。2で割れない「9」はそのまま真下に下ろします。結果、並ぶ数は「3, 9, 5」となります。
4. 次に「3」と「9」は「3」で割れます。3は1に、9は3になります。3で割れない「5」はそのまま下ろします。結果は「1, 3, 5」となります。
5. 2つ以上割れる組み合わせが完全に消滅したため終了です。
外側の割った数(2, 2, 3)と下段の数(1, 3, 5)をすべて掛け合わせます。
$2 \times 2 \times 3 \times 1 \times 3 \times 5 = \mathbf{180}$ となります。

この「2つだけ割って、割れない数はそのまま下ろす」という工程を飛ばして途中で掛けてしまうミスが、全国のテストで多発しています。

3. 難関校受験生や大人が身につけるべき「素因数分解」法

桁数が大きい数や3数以上を扱う際、数学的に最も美しくミスが起きないのが素因数分解を活用したアプローチです。先ほどの「12, 18, 20」を素因数分解します。

$12 = 2^2 \times 3^1$
$18 = 2^1 \times 3^2$
$20 = 2^2 \times 5^1$

最小公倍数を求めるルールは極めてシンプルで、「現れたすべての素因数について、最も大きい指数(右肩の数字)を選んで掛け合わせる」だけです。
・素因数2の最大指数:$2^2$
・素因数3の最大指数:$3^2$
・素因数5の最大指数:$5^1$
これらを掛けると、$2^2 \times 3^2 \times 5^1 = 4 \times 9 \times 5 = \mathbf{180}$ と瞬時に求まります。すだれ算の繰り下がりミスを完全に排除できるため、高校数学や大人の再学習において極めて強力な武器になります。

前田 葵

前田 葵

サステナビリティ研究家

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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