縦書き手紙の書き方完全ガイド|頭語結語と時候の挨拶・失礼のないマナー
縦書き手紙の書き方完全ガイド|頭語結語と時候の挨拶・失礼のないマナーの概要と注目ポイントを一挙に解説しました。
書面を丁寧に書き上げても、最終工程である便箋の折り方と封筒の入れ方が雑であれば、受け取った瞬間の印象は台無しになります。和封筒(長形4号や長形3号)を用いる縦書きの手紙では、「三つ折り」が最も標準的で格式の高い折り方です。
三つ折りの手順は明快です。まず便箋の文面を表に向け、下から3分の1を上に向かって折り返します。次に、上から3分の1をその上へ被せるように折り下げます。折り目をきれいに揃えたら、封筒の裏面から見て「便箋の書き出し部分が右上の位置」に来るように収めます。こうすることで、受け取った側が封を開けて便箋を取り出した際、自然に書き出し(頭語・前文)が最初に目に入るという理にかなった所作になります。
あわせて完璧を期したいのが、第一印象を決定づける縦書き封筒の宛名書きです。表面・裏面それぞれに守るべき配置ルールが存在します。
- 郵便番号:枠がある場合は枠内に明瞭に記入し、枠がない白無地封筒の場合は右上に横書きでバランスよく記します。
- 住所の表記:封筒の右端から1文字分ほど空けて書き始めます。縦書きでは数字を「一、二、三」「十、二十」などの漢数字で書くのが鉄則です。番地も「一丁目二番地三号」のように正確に記載します。
- 宛名の配置:封筒の完全な中央に、住所よりも明らかに大きな文字で堂々と書きます。会社宛てなら「株式会社〇〇 御中」、個人宛てなら役職を名前の上に小さく添えて「営業部長 〇〇〇〇 様」とします。「〇〇部長様」のように役職と敬称を重複させるのは初歩的な誤りです。
- 裏面の差出人:封筒の継ぎ目の左側に、自分の住所と氏名を小さめの文字で記載します。住所の上に投函日を記すとさらに丁寧です。
- 封締め:糊付けした中央の合わせ目に、確実に封をした証として「〆」または「封」の印を書きます。よくある間違いとしてカタカナの「メ」を書く人がいますが、これは誤りであり、正しくは「締める」の略字である「〆」です。慶事では「寿」を用いる場合もあります。
また、近年のビジネスや贈答シーンで多用される一筆箋の縦書きマナーも見逃せません。一筆箋は短いメッセージを添えるための略式ツールであるため、頭語や結語、時候の挨拶は原則として不要です。ただし、目上の相手へ重要な手紙を送る際の「本状」として使うことはできません。一筆箋はあくまで資料送付の添え状や気軽な返礼品に添える用途に限定し、改まった報告や謝罪・依頼には通常の便箋を用いるのが鉄則です。