耳の下の腫れは放置危険?痛くないしこりや片側だけの原因と受診目安

耳の下の腫れは放置危険?痛くないしこりや片側だけの原因と受診目安の真相について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

腫れが両側に及んでいるのか、それとも「片側だけの耳の下の腫れ」なのかという点も、病巣を絞り込む決定的な手掛かりとなります。全身性の感染症であれば左右両方の耳下腺が腫れ上がることが多いのに対し、片側だけに生じる異変は局所的な器質的障害を物語っているからです。

片側に生じる代表的なトラブルの一つが唾液腺結石症(唾石症)です。これは唾液を作り出す導管の中にカルシウムなどの結晶(石)が詰まる疾患で、食事を始めて唾液が分泌された瞬間に「耳の下や顎の下がパンパンに突っ張って激痛が走る」という非常に際立った臨床的特徴を持ちます。食事が終わってしばらく経つと、唾液が少しずつ隙間から排出されて痛みが和らぐため、「一時的な不調だろう」と受診を先延ばしにしてしまう人が目立ちます。

もう一つ、見逃してはならないのが耳下腺の組織内にできる耳下腺腫瘍です。耳下腺に発生する腫瘍の約8割は良性とされますが、その良性腫瘍の代表である「多形腺腫」は、年単位の長い時間をかけて放置すると徐々に悪性化(癌化)するリスクを孕んでいます。また、ヘビースモーカーの高齢男性に好発する「ワルチン腫瘍」のように、痛みはないものの片側または両側に弾力のあるしこりを作る疾患もあります。耳の下を指で挟むように触った際、クリクリと動くゴムまりのような感触がある場合は、耳下腺腫瘍の可能性を強く視野に入れなければなりません。

さらに皮膚表面のトラブルとして頻度の高い粉瘤は、皮膚の内側にできた袋状の構造物に皮脂や角質が蓄積した良性病変です。しこりの中央に小さな黒い開口部(ヘソ)が見られることが多く、通常は無痛ですが、細菌感染を起こして「炎症性粉瘤」化すると急激に赤く腫れ上がり、激しい拍動痛を伴います。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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