面心立方格子の充填率・配位数を完全攻略!導出と計算の盲点徹底解説
面心立方格子の充填率・配位数を完全攻略!導出と計算の盲点徹底解説の概要と注目ポイントを徹底的にカバーしました。
結晶格子問題の集大成として出題されるのが密度計算です。公式を闇雲に丸暗記している受験生は、単位の変換ミス(cmとm、あるいはpmの取り違え)や、原子量・アボガドロ定数の掛け算・割り算の逆転によって壊滅的な失点を喫します。
密度とは本質的に「単位体積あたりの質量[$\text{g/cm}^3$]」です。したがって、単位格子を基準に考える場合、立式の手順は以下の2ステップに完全に集約されます。
- 単位格子1個の体積 $V$[$\text{cm}^3$]を求める
- 単位格子1個に含まれる原子(4個)の質量 $m$[g]を求める
原子量を$M$[g/mol]、アボガドロ定数を$N_{\text{A}}$[$/\text{mol}$]とすると、原子1個あたりの質量は $\frac{M}{N_{\text{A}}}$[g]です。面心立方格子の単位格子には原子が4個含まれているため、単位格子全体の質量は次のように定まります。
格子内の全質量 $m = \frac{M}{N_{\text{A}}} \times 4$ [g]
立方体の格子定数を$a$[cm]とすれば、単位格子の体積は $a^3$[$\text{cm}^3$]ですから、密度$d$[$\text{g/cm}^3$]の立式は自然と完成します。
$d = \frac{\text{質量}}{\text{体積}} = \frac{\frac{4M}{N_{\text{A}}}}{a^3} = \frac{4M}{a^3 \cdot N_{\text{A}}}$ [$\text{g/cm}^3$]
ここで多くの高校生が引っかかる実務的なトラップが、問題文で与えられる格子定数の単位です。問題文では通常、格子定数はピコメートル(pm)やナノメートル(nm)で提示されます。密度計算の最終単位は基本的に $\text{g/cm}^3$ を要求されるため、計算に入る前の段階で必ずcm単位へと換算しなければなりません。
具体的には、$1\text{ pm} = 10^{-12}\text{ m} = 10^{-10}\text{ cm}$ です。もし格子定数が $a = 400\text{ pm}$ と与えられたなら、即座に $a = 4.0 \times 10^{-8}\text{ cm}$ と書き直し、その3乗である $a^3 = 6.4 \times 10^{-23}\text{ cm}^3$ を体積として代入します。この換算手順をルーティン化できるかどうかが、計算ミスをゼロにする分水嶺となります。