世界遺産が一番多い国はどこ?1位争いの真相と日本の順位を徹底解説
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世界遺産の称号は観光振興における絶大なブランド力を持つ一方で、過剰な観光客の流入によるオーバーツーリズム(観光公害)と遺産の劣化という深刻な副作用をもたらしています。
ランキング首位のイタリアでは、ヴェネツィアが日帰り観光客に対する入場料の試験導入に踏み切るなど、都市の崩壊を防ぐための緊急措置を迫られました。過密な観光客の往来による石畳の摩耗、大気汚染による建造物の黒ずみ、住民の生活環境の破壊など、遺産を抱える都市の持続可能性は限界に達しつつあります。
万が一、遺産の顕著な普遍的価値(OUV)が損なわれたと判断された場合、ユネスコ世界遺産委員会によって「危機遺産リスト(危機に瀕している世界遺産リスト)」への掲載や、最悪の場合は登録抹消というペナルティが下されます。過去にはオマーンの「アラビアオリックスの保護区」やドイツの「ドレスデン・エルベ渓谷」、イギリスの「海商都市リヴァプール」が登録を取り消されました。世界遺産が多ければ多いほど、莫大な維持保全費用と地域社会の合意形成という重い責任が国家にのしかかります。