樺太終戦の悲劇・真岡郵便電信局事件|九人の乙女自決の真相と教訓
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北海道稚内市の稚内公園。宗谷海峡を隔てて遠くサハリンを望むこの高台に、1963年に建立された「氷雪の門(樺太島民慰霊碑)」と、並んで佇む「九人の乙女の碑」があります。
碑には、自決した9名の乙女たちの肖像レリーフとともに、彼女たちの絶筆となった言葉と、1968年にこの地を訪れた昭和天皇・香淳皇后が詠まれた御製・御歌が刻まれています。
「樺太に露と消えたる乙女らの みたま安かれと祈りてやまぬ」
靖国神社にも公務死(戦闘参加者)として合祀されている彼女たちですが、現地を訪れる現代の人々が胸を打たれるのは、国家の祭神としての姿ではなく、北の寒風の中で命を散らさざるを得なかった無念の想いです。
稚内では現在も毎年8月20日、慰霊祭が執り行われています。高齢化が進み、直接の引揚者や遺族が減少する中にあっても、彼女たちの悲劇は「戦争が奪う日常の残酷さ」を象徴する生きた証拠として、次世代へと受け継がれています。