認知症介助士は役に立たない?難易度・合格率と評判を徹底検証
認知症介助士は役に立たない?難易度・合格率と評判を徹底検証についての最新情報をお届けします。
インターネット上の掲示板や質問サイトで「取得しても無駄だった」と吐露する人々の意見を精査すると、そこには資格の性質に対する事前の誤解とミスマッチが存在しています。なぜそのような悪評が生まれてしまうのか、背景にある3つの構造的要因を読み解きます。
第1に、介護現場における直接的な処遇改善や資格手当に結びつきにくいという点です。介護施設や訪問介護事業所で評価されるのは、介護職員初任者研修、実務者研修、あるいは国家資格である介護福祉士といった「身体介護を行える公的資格」です。認知症介助士は、公益財団法人が認定する民間資格であり、介護保険法上の人員配置基準を満たす資格ではありません。そのため、介護職専業の方が給与アップやキャリアアップを期待して取得した場合、「現場の評価に直結しなかった」という不満が生じやすくなります。
第2に、「認知症サポーター」との差別化が見えにくい点が挙げられます。全国の自治体で実施されている認知症サポーター養成講座は、おおむね90分程度の受講で誰でも無料で受講可能です。無料のサポーター制度が社会的に広く認知されているため、「受講費用を支払って民間資格を取得する意義が薄いのではないか」という懐疑的な見方を招いてしまう側面があります。
第3に、身体的な介護技術を深く習得できるわけではないというギャップです。この資格の骨子は、認知症という疾患の基礎理解、心理状態への共感、そして不安を抱える当事者への適切な声かけや見守りといった「コミュニケーション・接遇」に重きを置いています。オムツ交換や移乗介助などの専門技術を学びたいと考えていた受講者にとっては、「座学中心で現場の即戦力技術にはならなかった」という落胆につながりやすいのです。