アンダルシアに憧れて歌詞の真相と結末|名曲が放つ不滅の美学

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本作を語る上で欠かせないのが、アンダルシアに憧れての真島昌利による原曲と、近藤真彦によるカバーがほぼ同時期に世に出たという特異な歴史的経緯です。1980年代末、バンドブームの頂点にいたTHE BLUE HEARTSのメインコンポーザーと、ジャニーズ事務所のトップアイドルとして一時代を築いた「マッチ」の邂逅は、当時の音楽業界において異例中の異例でした。

アンダルシアに憧れての誕生経緯と理由には、レコード会社のプロデューサー陣の並々ならぬ熱意が存在します。1989年、真島昌利が初のソロアルバム『夏のぬけがら』を制作する過程で生まれたこの曲のデモテープを聴いた当時の制作関係者が、大人のシンガーへと脱皮を図っていた近藤真彦のシングル曲として熱望。真島側も「近藤さんが歌うならぜひ」と快諾したことで、異例のプロジェクトが動き出しました。

真島のソロデビューシングルが1989年10月21日に発売され、わずか3週間後の1989年11月10日に近藤真彦の31枚目となるシングルとしてリリース。真島版はアコースティックギターの泥臭いストロークと絞り出すようなしゃがれた歌声が胸を打つストリート・ロックであり、近藤版はフラメンコギターと重厚なホーンセクションを配した華麗な歌謡ロックアレンジでした。全く異なるアプローチでありながら、双方の根底に流れる「男のやせ我慢とロマンティシズム」は寸分の狂いもなく一致し、日本のポピュラー音楽史に残るダブルヒットを記録したのです。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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