奈良公園の鹿がお辞儀するのは威嚇だった?噛まれる事故の真相を徹底解説
奈良公園の鹿がお辞儀するのは威嚇だった?噛まれる事故の真相を徹底解説に関するポイントを徹底的にまとめました。最新データをチェックしましょう。
雄大な角を携えた雄鹿は威厳に満ちていますが、特定の季節にはその角が重大な凶器へと変貌します。観光客の安全を守り、鹿同士の激しい闘争による死傷を防ぐために継承されているのが、奈良の秋の風物詩である「角きり」です。
奈良公園鹿角きり時期は、毎年10月上旬から中旬にかけての週末に実施されます。春日大社境内の「鹿苑(ろくえん)」角きり場で行われるこの儀式は、江戸時代初期の寛文12年(1672年)に奈良奉行の命によって始められた伝統行事です。勢子(せこ)と呼ばれる男衆が紅白の旗と捕獲具を駆使して雄鹿を追い込み、神官の立ち会いのもとでのこぎりで角を切り落とす光景は、古都の秋を告げる一大行事として知られています。
注意すべきは、この角きりが行われる秋(9月〜11月)が雄鹿の「発情期」に当たるという点です。発情期の雄鹿はテストステロンの分泌が増加し、普段の穏やかさとは一変して極めて気性が荒くなります。角きり前の立派な角を持った雄鹿に近づいたり、背後から急に触れようとすると、突進されて大怪我を負う危険性があります。また、初夏(5月〜7月)は雌鹿の「出産期」にあたり、生まれたばかりの小鹿を守るために母親鹿が非常に神経質になっています。この時期に草むらに隠れている小鹿に手を伸ばす行為は絶対に避けてください。