伝説の直木賞作家・志茂田景樹の現在!奇抜な衣装と人生相談の裏側
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1980年、ひとつの小説が日本の文学界に激震を走らせた。講談社から刊行された『黄色い牙』である。マタギと巨大な熊との死闘を圧倒的なリアリティと濃密な心理描写で描き切った同作は、第83回直木賞を獲得。当時、大衆文学の可能性を大きく広げた金字塔として絶賛された。
「あの作品を書いたとき、僕の中にあったのは『人間が野生と対峙した瞬間に剝き出しになる本質』を描きたいという激しい執念でした」。志茂田氏は静かに当時を振り返る。高度経済成長を経て都市化が進む日本において、自然の狂気と人間の業をぶつけ合う作風は、当時の出版業界に強烈なインパクトを与えた。商業主義の波が押し寄せる文壇にあって、彼は妥協のない推敲を重ね、独自の世界観を打ち立てていったのだ。