As-Is/to-Beの意味とは?現場の失敗を防ぐギャップ分析の鉄則

As-Is/to-Beの意味とは?現場の失敗を防ぐギャップ分析の鉄則とは一体何なのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

多くの企業がフレームワークを導入しながら、なぜ劇的な業務改善やDX推進を完遂できないのでしょうか。経済産業省や情報処理推進機構(IPA)が公表したDX動向調査でも、プロジェクトの約7割が想定した成果に届いていない実態が浮き彫りになっています。取材と現場調査から判明した、失敗を招く3大要因を紐解きます。

第1の要因は、現状把握の甘さによる「見たくない現実の不可視化」です。As-isの棚卸しを現場ヒアリングだけで済ませると、担当者は無意識に自己の業務を正当化し、非効率な属人的慣習や例外処理を隠蔽します。客観的な作業時間ログやデータトレースを伴わないAs-isは、実態を反映しない「虚構の現状」になり果てます。

第2の要因は、To-beの策定時に起きる「Can-be(できそうな姿)」への妥協です。「既存の予算内では無理」「今の部署の人員では対応できない」といった制約条件を初期段階から持ち込むことで、あるべき姿が単なる「現状の微修正」に縮小してしまいます。痛みを伴う抜本的な改革を避けた結果、ギャップそのものが矮小化され、本質的な課題抽出に失敗します。

第3の要因は、ITツールの導入が目的化する「手段の先行」です。「AIを導入したい」「SaaSを導入して業務を刷新したい」という発想からスタートすると、To-beが「特定システムを導入した状態」にすり替わります。業務本来の提供価値を見失ったままシステムだけを載せ替えた結果、現場の運用負荷だけが増大するという悲劇が後を絶ちません。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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