両目が勝手に片側に寄る「共同偏視」とは?脳梗塞・てんかんの鑑別法
両目が勝手に片側に寄る「共同偏視」とは?脳梗塞・てんかんの鑑別法についての最新情報をお届けします。
「片側に寄ったままの目は元に戻るのか」という点は、患者の家族にとって非常に切実な懸念です。
結論から言えば、急性期を脱するにつれて共同偏視そのものは数日から数週間で徐々に正面に戻るケースが少なくありません。大脳皮質が損傷を受けた場合でも、反対側の健全な前頭眼野や網膜・前庭系からの代償機構が働き、正面を向く機能が補正されていくためです。
ただし、眼球の位置が元に戻ったとしても、重度の半側空間無視(片側の空間を認識できない状態)や同名半盲(視野の半分が欠ける状態)が後遺症として残存することがあります。また、脳幹そのものが広範囲に破壊されている場合は、予後が厳しく眼球運動障害が固定化する可能性も否定できません。
急性期治療(血栓溶解、抗血小板・抗凝固療法、降圧療法、開頭血腫除去術など)を終えた後は、視野の代償訓練や残存した注意障害に対する早期のリハビリテーション介入が日常生活動作(ADL)向上の鍵となります。