兼六園とは?日本三名園の最高峰が誇る6つの秘密と見どころ徹底解剖
兼六園とは?日本三名園の最高峰が誇る6つの秘密と見どころ徹底解剖とはどのようなものなのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。
兼六園が他の日本庭園と一線を画し、最高峰と称えられる最大の理由は、本来であれば両立し得ない「6つの優れた景観(六勝)」をひとつの空間に共存させている点にあります。
この名園の命名者は、江戸時代後期の老中であり白河藩主でもあった名君・松平定信(白河楽翁)です。定信は、中国・宋代の詩人である李格非が著した名高い庭園論『洛陽名園記』の一節から着想を得て、この庭園を「兼六園」と名付けました。
『洛陽名園記』には、「広々とした空間(宏大)を求めれば、静かで奥深い風情(幽邃)が損なわれる。人工的な技巧(人力)を凝らせば、古びた自然の趣(蒼古)が失われる。水の景観(水泉)を豊かに巡らせば、遠くを見渡す眺望(眺望)が望めなくなる」という記述があります。つまり、これら対立する要素をすべて満たすことは造園上、極めて困難であると説いたのです。
しかし、兼六園はこの矛盾を見事に克服しています。広大な敷地(約11.4ヘクタール)を持ちながら(宏大)、木々が生い茂る閑静な小径を歩けば山奥のような静寂が漂い(幽邃)、見事な石組みや橋の意匠(人力)が施されつつも苔むした古木が原生林のような風格(蒼古)を醸し出します。さらに、辰巳用水から引かれた豊かな水流が池や曲水を潤し(水泉)、園内の高台からは卯辰山や白山連峰、金沢市街が一望できる(眺望)という奇跡的なバランスを実現させました。